所有者不明の空き家問題に取り組む際、所有者を明らかにすることが第一歩となります。所有者を特定するための具体的な手順を解説いたします。

1：登記事項証明書を確認する

最初の手順として、空き家の所有者を確認するためには「登記事項証明書」を取得します。
登記事項証明書には、不動産の所有者（登記名義人）の氏名と住所が記載されており、現在の所有者が誰であるかを明らかにします。

2：住民票を取得する

登記事項証明書で特定した所有者の現在の状況を確認するため、次は「住民票」を取得します。
ただし、一般の人が他人の住民票を取得することはできないため、弊社の連携司法書士などの専門家へ依頼が必要です。
住民票によって、所有者が現在生存しているか、転出もしくは死亡しているかが明らかになります。
空き家の所有者がすでに亡くなっている場合、次に行うべき手順は、所有者の戸籍謄本を取得することです。
戸籍謄本には故人の家族関係、結婚歴、子供の有無などが記載されており、これらの情報を基にして空き家に対する潜在的な相続人を探し出します。

3：公共機関や周辺住民への聞き込み

住民票を取得した後、所有者の居住状況を確認するためには、実際の住所を訪問し、周辺住民や公共機関に聞き込みを行います。
そうすると、所有者が現在その住所に住んでいるか、もしくはその他の場所に移動しているかが判明します。
聞き込みはデリケートな作業であるため、トラブルを避けるためにも弊社の専門スタッフに依頼することが望ましいでしょう。

現在、少子高齢化や人口減少が進んでいる中、全国各地で増え続ける「空き家」が深刻な社会問題となっています。

空き家対策に関する法律が整備され、全国的に進められている空き家対策の一環として、平成27年に施行された空家等対策の推進に関する特別措置法に基づく行政措置があります。これにより、空き家への対策が強化されることとなりました。

例えば、面積が160㎡で評価額が3,300万円の宅地の場合、住宅用地の減額特例が適用され、以下のように計算されます。
固定資産税：3,300万円×1/6×1.4％＝77,000円
都市計画税：3,300万円×1/3×0.3％＝33,000円
つまり固定資産税の計算上、「住宅」となっている場合には、空き家を解体することは解体工事費用がかかるだけでなく、宅地が“住宅用地”ではなくなってしまうことで固定資産税の負担増加に繋がります。このような課税体系が、空き家が長年取り壊されることなく放置されている要因と言われています。

さらに行政から「特定空き家」に指定されてしまうと固定資産税が数倍に高くなる可能性があるので、空き家の維持管理が重要であります。
全国的に空き家が増えることによって、周囲の生活環境に悪影響を及ぼすだけでなく、家屋の倒壊や火災などのリスクが高まります。

そこで令和5年に「空き家等対策の推進に関する特別措置法」が改正され、空き家への対策がさらに強化されることとなりました。

具体的には、以下のように管理状態が不十分な空き家は「特定空き家」として指定されます。
・倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態
・著しく衛生上有害となるおそれのある状態
・適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態
・その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

特定空き家に指定された場合の流れ
特定空き家の指定に関しては、以下のように行われます。

空き家の調査→特定空き家に指定→助言・指導→勧告→命令→行政代執行

調査によって特定空き家に指定された場合、まず自治体からの「助言・指導」が行われ、それにより状況が改善すると指定は解除されます。改善が行われない場合には「勧告」がなされ、特定空き家の宅地は固定資産税や都市計画税の計算上、住宅用地特例の対象から除外されることとなり、その結果、翌年以降の固定資産税等は大幅に増加します。それでもなお放置すると「命令」に切り替わり、従わない場合には50万円以下の罰金が科されます。そして、最終的には「行政代執行」に移行し、自治体が空き家を取り壊し、その取壊費用を所有者が負担することになります。

空き家問題は一朝一夕に解決できるものではありません。所有者の理解や協力を得ることが不可欠であり、地域全体で空き家に対する意識を高める必要があります。適切な空き家対策がわからない場合には、弊社提携税理士や専門スタッフへの相談を検討してみてください。

空き家の売却は、所有者にとって重要な決断ですが、具体的なステップを踏むことで、そのプロセスをスムーズに進めることができます。まず、空き家の売却を考える際に最初に行うべきことは、物件の現状を把握することです。老朽化や損傷がないか、周辺の市場動向と照らし合わせて不動産の価値を確認しましょう。

次に、必要な書類を準備することが重要です。具体的には、登記簿謄本、土地や建物の測量図、固定資産税の納税証明書、そして他にも各種の契約資料が求められることがあります。これらの書類を正確に揃えることで、買主様に対しても信頼感を与えることができ、売却を有利に進めることができます。

弊社ナナラでは必要書類の取得を承りますので、お任せください。

売却に向けてのアプローチとしては、ぜひ私たち株式会社nanalaにご依頼ください。専門スタッフによる高額査定を受けることで、市場における物件の価格を知ることができます。また、売却の際には、リフォームやクリーニングを行い、物件の状態を整えることで、より良い条件での売却が期待できます。これにより築き上げた価値が、買い手への訴求力につながるのです。クリーニングは弊社が無料で承ります。

さらに、売却を成功させるためには、適切なマーケティング戦略を考えることも重要です。物件の特徴や屋内の状況をしっかりと伝える広告文を作成し、インターネットや不動産情報サイトを通じて広く宣伝を行いましょう。強いマーケティングは、見込み客を増やし、短期間での売却を可能にします。

また、成功事例をもとにした具体的な体験談を紹介することも、買主様のモチベーションを高める助けになります。たとえば、ある方が親から相続した空き家を売却する際、弊社ナナラの査定を受けて売り出したところ、地域の不動産相場を上回る高価格で売却することができ、そのプロセスにおいて、売却後の資金が新しいビジネスへの投資に役立ったという話は、空き家の売却がもたらす新たな価値の実証例です。

最後に、売却に際しての注意点として、不動産市場は常に変化しているため、事前の情報収集が欠かせません。また、契約時には細かく条件を確認し、納得いく内容で進めることが重要です。もし不安な点があれば、専門スタッフに相談をすることで、トラブルを避けることができます。これらのステップを踏むことで、空き家を売却し、新たな価値を見出すことができるでしょう。

空き家問題は日本全体で深刻な状況にありますが、その一方で真正面から取り組むことで新たな価値を見出した実績も存在します。実際の成功事例を紹介することで、読者の皆様が空き家を売却または活用する際の具体的なイメージを持ち、信頼感を築くことを目指します。

ある地方都市の事例では、数年間未使用だった古い一軒家が、地域活性化を目的としたプロジェクトに組み込まれました。この物件はリノベーションされ、ゲストハウスとして活用されることになりました。オーナーは空き家を売却する際、最初は思いつきもしなかった新たなビジネスモデルを見いだし、売却価格も予想を上回る額となりました。地域に貢献しながら、自らの資産を有効に活かすことができたのです。

また、別の事例では、相続した土地があったものの放置されていた家屋を持つオーナーが、空き家バンクに登録しました。この登録を通じて、地域住民に必要とされる住居を想定して、一定のリフォームを施して賃貸物件として貸し出すことで安定した収入を得ることに成功しました。

特に重要なのは、これらの成功事例が示すように、空き家は単なる負の遺産ではなく、適切な取組むことで新たな価値を生み出す可能性があるということです。実際の成約事例や物件の写真、具体的かつリアルな成功体験が多くの方に影響を与え、空き家問題に対する前向きな姿勢を促しています。

私たちの取り組みを通じて、あらゆる空き家が持つ未来の可能性を見出していただければと思います。空き家の価値を最大限に引き出すための手段は様々です。この実績を通して、一歩を踏み出す勇気を持っていただきたいです。あなたの空き家も、「未来を共に築く」ための新たなステージへ進むことができるかもしれません。